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ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説
これから植物を育ててみようかな…と思っている方にぜひおすすめしたいのが「ビカクシダ」というシダ植物です。
観葉植物やサボテンなどと違って、草姿を構成するパーツが独特なビカクシダは初心者にとってそれぞれの役割がわかりにくいものです。
今回はビカクシダの「解体新書」とでも申しますか…「ビカクシダを構成する部位と役割」に着目した記事をお届けします。
BOKUNARI ビカクシダ芸人
ぼくなりのビカクシダを編む人
”ビカクシダのある暮らし”を発信したくて、古き良き時代のWEBにあった”誰かの日記”みたいに残しています。
いつかは、ビカクシダを美しく育てられる人になりたいものです。
- ビカクシダを構成しているパーツと役割
- 表面からは見えないビカクシダの部位
- 成長点、貯水葉、胞子葉、星状毛、根、根茎って何?
こんなことが気になる、ビカクシダ初心者にお読みいただきたい記事です。
ビカクシダ=異なる形状と役割の葉が魅力のシダ植物
多くの観葉植物が「根」「幹」「葉」といったパーツで構成されているのはご存知だと思います。
対して、ビカクシダの見た目は2種類の異なる形状と役割の葉によって独特の草姿で構成されています。
目に見える部分以外にも、パーツを大きくわけると以下の6つの部位から「ビカクシダ」は構成されています。
ひとつずつその役割を見ていきましょう
成長点|ビカクシダの最重要部位
ビカクシダの株元にあるのが「成長点」です。リゾームとも呼ばれる部位です。
表面からは、後述する「貯水葉」「胞子葉」すべての葉、裏側からは「根」が生えています。
つまり、ビカクシダにとって成長をつかさどる、すべての起点となっているパーツが「成長点」で、ビカクシダの生命線となっています。「成長点=ビカクシダの最重要部位」と覚えておきましょう。
成長点を見れば、そのビカクシダの健康状態がわかるほど!
成長点には「向き」がある
そんな成長点には「向き」があり、「成長点の毛が生えている方=上」となっています。
特に上下を逆さまに仕立ててしまうと、うまく葉が展開しないなど生育に支障がでることもあります。
株分けなどによる板付けの際には覚えておきたいポイントです。
成長点は成長に伴って上方向に移動する
成長点は恒久的に同じ位置にあるでのはなく、ビカクシダが成長するのにともなって、重力に逆らうように上方向に移動していきます。
- 表面から胞子葉・貯水葉を出す
- 裏側から根・根茎を出す
- ビカクシダの最重要部位
貯水葉|水分を蓄えるための葉
ビカクシダの根本を覆うように生える葉が「貯水葉」です。
成長点を起点に、左右交互に半円状に展開してきます。
品種によってはツルッとした円形や上部の先端がツンツン尖ったり、形状や質感にそれぞれ特徴があります。
成長しきると徐々に茶色く枯れてしまいますが、そのまま保持します。
枯れてからが貯水葉の本領発揮
貯水葉は展開しきった後に、しばらくで茶変して枯れたような見た目になりますが、枯れてからスポンジ状になることで本来の「貯水する(=水分を蓄える)」役割りを果たします。
- 水苔を覆って、水分を蓄える
- 水分の蒸発を防ぐ
- 自然界では、木の上から落ちてきた虫や鳥の糞、落ち葉をキャッチする
*これらの有機物はバクテリアによって分解され、養分となったものを蓄える - 根を守り、株全体を支える
- 樹木などへの着生
- 光合成をする
別名で、「外套葉」「裸葉」とも呼ばれますが、一般的に「貯水葉」と呼ぶことが多いです。
胞子葉|成長すると胞子をつける葉
ビカクシダを正面から見たときに手前に伸びてくる葉を「胞子葉」と言います。
ビカクシダが成熟してくると、胞子葉の裏に胞子のう(ソーラス)をつけます。
*一部、胞子専用のパッチ(胞子スプーン)にソーラスをつける品種があります
形状も品種によって「上を向いたり」「下を向いたり」「先端が多分岐したり」「うねったり」と様々で、品種の特徴を大きく印象づける葉の部分といえます。
数ヶ月から2年ほどで黄変したり茶色くなって、根本から枯れ落ちます。
- 光合成をする
- 胞子(ソーラス)をつける
星状毛|葉の表面を覆う「白い粉」みたいなもの
葉の表面を覆う、粉のように見えるものが「星状毛」です。
拡大すると、細かい毛が四方に伸びているのがわかります。
品種によって、星状毛の量や密度が異なることで、ビカクシダの見た目の質感などの印象を左右します。
触ったりこすったりすると非常に剥がれやすいく、一度剥がれてしまった星状毛は復活しません。
- 強力な日ざし(光線)から葉を守る
- 葉焼けを防ぐ
- 葉の表面からの過剰な水分の蒸発を防ぐ
根|見えないところを支える!縁の下の力持ち
成長点の裏側から、裏側(水苔内部)に伸びるのが「根」です。
水分や養分を吸収する器官であると同時に、ビカクシダの株が木などに着生するのを支えています。
- 水分や養分を吸収する
- 木やコルクに着生するのを支える
根茎|子株が生まれる部分
水苔内部の表面に近い部分にあって、子株を出す器官が「根茎」です。
根と同様に普段は目にすることがない部分です。
ハスや竹の「ランナー」と同じように繁殖のための役割があり、根茎から成長点が生まれて、やがて子株へと成長していきます。
生命力の強いビカクシダは、万一、成長点が枯れてしまっても、根茎から子株が出てくる可能性があります。
- 子株を出す
- 養分を貯蔵する
まとめ|部位の役割と特徴
この記事では、ビカクシダを構成するパーツを6つの部位にわけて紹介しました。
それぞれの部位がビカクシダとって欠かせない「光」「水」「養分」を吸収するための役割をもったパーツから構成されているのがわかりましたね。
ビカクシダを構成する、それぞれの部位や器官の特徴や役割を知れば、目指す草姿に育てる際の役に立つはず。
比較的入手しやすい園芸品種や、自然界に自生している原種からお気に入りの品種を見つけてビカクシダのある暮らしをはじめてみてください。
私も楽しみながら理想のビカクシダ目指して頑張ります!
わかりにくい用語があれば、ぜひ「ビカクシダ用語集」もチェックしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。
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