どうも、令和が始まってもう3ヶ月目!そして、今年も半分が終了!と聞かされて、時の流れの早さに愕然な浦島太郎状態、そのまんま美川のボクナリ(@BOKUNARI)です。
この日本の新時代の年号【令和】の由来になった万葉集。
学生時代に歴史の授業でざっくりとその存在は習った記憶はあるものの、果たしてその内容を訊かれたら答えられる方は博学ですね。
この機会に万葉集の書かれた屏風の常設展示もあるとのことで東京国立博物館で芸術鑑賞してきました。
一緒に【令和】の由来になった万葉集について、ちょっぴり知識を深めてみましょう。
これが【令和】の由来|万葉集五、「梅花の歌」

さて、今回は早速目的の【令和】の由来となった万葉集のコーナーへ。
東京国立博物館ではいくつかの万葉集の書かれた書物や屏風を保有している中で、現在展示されているのは、中山与作筆の「万葉集屏風」。
紺紙に金字で「万葉集 全20巻」を六曲二双の屏風に緻密な金字で書写している作品です。
*展示は一双のみ、本館18室にて2019/7/15まで展示中です。
実際に目にする屏風にはびっしりと和歌が書かれていまして、その中から新元号「令和」の出典元となった一文を探し出すというのは素人にはなかなか難しいところです。
于時初春令月氣淑風和梅披鏡前之粉蘭薫珮後之香
万葉集 梅花歌
漢字で書く原文はこんな感じ。これを日本語読みに変換すると以下のようになります。
初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き蘭は珮後の香を薫らす
もう少し現代の日本語に変換してみると以下のようになります。
時は初春のよい月、空気は清く澄みわたり、風はやわらかくそよいでいる。
梅は鏡の前の美人が白粉(おしろい)で装うように花咲き、蘭は身を飾る衣にまとう香のように薫らせる。
ここまで訳すとその場の情景がイメージしやすいですね。なんとも風流でございます。

きっと話題の令和の元号の由来について尋ねる人も多いのでしょう。
拡大パネルでくわしく解説してくれてあります。
確かに「令」「和」の二文字を見て取ることができますね。
「空気の澄んだ初春に、美しく花開いている梅」を詠んだことがしっかりわかりました。
令和という新元号の由来を知ると、「澄んだ目をして美しく歩まねばならない」と背筋を正したくなる思いであります。
こうした気持ちにさせてくれるのも「非日常」という美術館や博物館に漂う独特の空気感が成せることなのかもしれません。せっかくなので、もうひとつ「国宝」の展示も観てみましょう。
国宝室|リアル「国宝」を至近距離で目にできる展示

上野にある東京国立博物館には、定期的に展示を入れ替えつつ【常に国宝を展示しているスペース】があります。
テレビの素人参加型鑑定番組の中でもよく「骨董マニアなお父さんが自信満々のプライス」を掲げるのに、鑑定結果で肩を落としてしまう「国宝級のお宝」。
しかし、この眼の前に鎮座するのは紛れもない「国宝」なのです。
この日、展示されていたのは【延喜式】
「延喜式」と言われましても…
もう少し歴史の授業をきちんと聴いておけばよかったという気持ちにもなりますが、芸術は心で感じれば良いものという主義だもので。
そんな時はすかさず「解説パネル」を一読してから国宝を鑑賞しましょう。

そんなアタクシみたいなトンチンカンな来場者にもわかりやすい解説もしっかり書かれています。
ともかく、一室に一作のみの展示は風格を漂わせた特別感のある空間は数々の展示の中でも別格です。
で、この「延喜式」というのは、平安時代中期に律令の施行細則をまとめた法典ということがわかりました。

法律について細かく書いた!ということは、現代でいうところの「六法全書」につながるものという解釈で良いのだろうか…どうだろうか?
入館料だけで「国宝」までお目にかかるというのは、訪れるこちらが申し訳なくなる感じですね。
詳細情報|東京国立博物館

- 名称
- 東京国立博物館(トーハク)
- 住所
- 東京都東京都台東区上野公園13-9
- TEL
- 050-5541-8600
- 営業時間
- 9:30〜17:30(入館は閉館の30分前まで)
- 休館日
- 月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館)、12月14日(火)、年末年始(2021年12月26日(日)~2022年1月1日(土・祝))、2022年1月4日(火)。その他臨時休館あり。
- 料金
- 一般 1,000円 / 大学生 500円
*その他、団体割引などあり - WEB
- オフィシャルサイト
終わりに|次の週末は博物館・美術館へお出かけしてみませんか?

お金をかけなくとも、とても楽しいことが目白押しで「非日常」が広がる場所。皆さんのお住まいの地域にも大なり小なり「美術館」「博物館」がお有りかと思います。
どうでしょう、たまにはフラッと立ち寄ってみては。
知らず知らずのうちに、その展示に見入ってしまって、気づいた時には半日以上時間が経過していることもあるかもしれませんよ。
芸術鑑賞は難しく考えず、感じるままに感じれば良いと思っています。周囲に迷惑をかけず、楽しくお一人様時間を過ごしてみというのも素敵な時間の使い方でした。
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